中小企業者の800万円/年までの所得に適用される軽減税率の特例は適用期限が2年間延長され、所得の高い事業年度について、中小企業者等の法人税率の特例の見直しがおこなわれました。

以下の法人税率は普通法人について記載していきます。普通法人とは税法上で定められている法人の区分の一つで、公共法人、公益法人等、協同組合等、及び人格のない社団等に該当しない法人をいいます。

改正前の法人税率の特例

法人税率の軽減は法人税法の規定(法法第66条②)と租税特別措置法の規定(措置法第42条の3の2)があり、今回の改正は租税特別措置法の規定となります。

対象 法人税法の税率 措置法特例の税率

中小法人(※1

(資本金1億円以下の法人)
年800万円以下の所得金額 19% 15%
年800万円超の所得金額 23.2%
中小法人以外
(資本金1億円超の法人)
所得区分なし 23.2%

改正後の法人税率の特例

以下の見直しが行われました。
年10億円以下の所得である中小企業者等の税率は改正前と同様となります。

改正内容

  1. 所得の金額が年10億円を超える事業年度について、所得の金額のうち年800万円以下の金額に適用される税率が17%とされました。
  2. 適用対象法人の範囲から通算法人が除外されました。
対象 所得金額の区分 法人税法の税率 措置法特例の税率

中小法人(※1

(資本金1億円以下の法人)
年800万円以下の所得金額 年10億円以下の事業年度 19%

15%(※2

年10億円を超える事業年度 19%

17%(※2

年800万円超の所得金額 23.2%
中小法人以外
(資本金1億円超の法人)
所得区分なし 23.2%

※1 以下の中小法人には、軽減税率の特例は適用されません(法法第66条➅)

  1. 大法人(資本金5億円以上の法人等)による完全支配関係がある普通法人
  2. 完全支配関係にある複数の大法人に発行済株式の全部を保有されている普通法人
  3. 相互会社、投資法人、特定目的会社、受託法人

※2

適用除外事業者(前3年間の平均所得金額が年15億円を超える法人等)には適用されません。(改正前及び改正後)
また、改正後の通算法人(改正前に特例を適用できた大通算法人以外の中小通算法人をいう)にも適用されません。

適用時期

この改正は令和7年4月1日から令和9年3月31 日までに開始する事業年度より適用されます。

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